令和４年度の函南町の入札実態を、いろんな視点から見てみましょう
ご注意：当Homepageで扱っている数字は、函南町/伊豆の国市のHomepageに公開された令和4年度入札結果情報を整理して得たものです。
（但し、入札不調、単価契約、月間賃貸契約の入札分は除外しました。）
函南町のデータを当Homepageに取り込んだ際に、入力ミス等の人為的な誤りが発生している可能性は少ないとは思いますが、
絶対無いと断言はできません。当Homepage内容を公式データとして扱うときは、必ず函南町のHomepageに戻って自ら確認して下さい。
2021年5月26日17時10分のニュースで、NHKは次のとおり報じました。
『会計検査院は、行政のデジタル化に向け各省庁が平成30年度に民間企業などと結んだ「情報システム」の契約状況について、国会の要請を受けて調べました。
その結果、423件で「競争入札」が行われていましたが、このうち入札に1業者しか参加しなかった「1者応札」が
73.9％を占めていたことが分かりました。
この結果、予定価格に対する平均の落札率は96％と高止まりしていて、複数の業者が入札に参加したケースより13.5ポイントも高くなっていました。
価格競争が働きにくく契約金額が割高になった形で、特にシステムの「改修」に関する契約は、ほとんどが1者応札でした。
会計検査院は、システムの受注先が特定の企業に固定化し新規参入しにくい傾向があるとして、「各省庁は多くの業者を入札に参加させ、競争性を確保するための工夫が必要だ」とする報告書を、国会に提出しました。
内閣官房のIT総合戦略室は「各省庁が発注の際に明確な要件を提示するなど、多くの業者が参入しやすくなるよう改善に努めていきたい」としています。』
函南町では、システムの改修入札のみならず入札全般において、１者入札が大幅増加しているのです。
①「１者入札」の割合が益々増加しています。
|
令和4年度は、下表のとおり、函南町で行われた全入札202件のうち「１者入札」が89件（全入札の44.1％）発生しました。
「１者入札」とは入札に参加した業者が１者のみで、入札（開札）会場内に競争相手が存在しない状態を言います。 即ち、競争入札と言いながらも、競争が行われていない入札で、業者の入札価格が町が設定している予定価格以下であれば落札となっています。このような入札が全入札の44.1％あったということです。
（この場合の１者入札とは、実際に入札会場へ出向いて、札を入れた業者数が１者であったということです。
入札案件の内容は検討したけれど、自社には不向きであるとして入札参加を見送った業者数は把握できず、
入札参加者にはカウントされていませんので、ご注意下さい。）
|
|
多数者による入札を実施し、しっかり競争させて落札価格を低く抑えようという意識は、函南町では年々薄くなってきているようです。
過去8年間の入札状況を調べた結果、この傾向は下表のとおり年々悪くなっていることが判ります。
１者入札とは他に応札者がおらず無競争ですが、その割合は、H27には0％でした。
その後８年間の間にどんどん増えて、R4は44.1％の実態です。
２者入札でも競争性は低いと考えれば、１・２者入札の合算は、過半数の65.4％を占めています。
こんな入札実態を放置していることが許されるのでしょうか？
もっと多数者による競争によって、発注額を下げることが必要であることは、明らかなのです。
参加
社数 |
入札回数 |
同左構成比 |
| 年度 |
H27 |
H28 |
H29 |
H30 |
H31
（R1) |
R２ |
R３ |
R4 |
H27 |
H28 |
H29 |
H30 |
H31
（R1) |
R２ |
R３ |
R4 |
| 1者 |
0回 |
4回 |
59回 |
75回 |
85回 |
99回 |
73回 |
89回 |
0.0% |
2.1% |
26.6% |
33.8% |
33.2% |
44.8% |
35.1% |
44.1% |
| 2者 |
66回 |
66回 |
68回 |
64回 |
70回 |
55回 |
48回 |
43回 |
42.6% |
34.6% |
30.6% |
28.8% |
27.3% |
24.9% |
23.1% |
21.3% |
| 3者 |
31回 |
54回 |
32回 |
30回 |
38回 |
30回 |
26回 |
17回 |
20.0% |
28.3% |
14.4% |
13.5% |
14.8% |
13.6% |
12.5% |
8.4% |
| 4者 |
19回 |
16回 |
20回 |
18回 |
13回 |
10回 |
19回 |
15回 |
12.3% |
8.4% |
9.0% |
8.1% |
5.1% |
4.5% |
9.1% |
7.4% |
| 5者 |
12回 |
17回 |
12回 |
9回 |
9回 |
6回 |
14回 |
13回 |
7.7% |
8.9% |
5.4% |
4.1% |
3.5% |
2.7% |
6.7% |
6.4% |
| 6者 |
13回 |
16回 |
10回 |
7回 |
6回 |
4回 |
7回 |
6回 |
8.4% |
8.4% |
4.5% |
3.2% |
2.3% |
1.8% |
3.4% |
3.4% |
| 7者以上 |
12回 |
15回 |
20回 |
14回 |
20回 |
17回 |
21回 |
19回 |
7.7% |
7.9% |
9.0% |
6.3% |
7.8% |
7.7% |
10.1% |
9.0% |
| 総計 |
153回 |
188回 |
221回 |
217回 |
241回 |
221回 |
208回 |
202回 |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
１者入札の割合は、R3には35.1％と若干下降したのですが、R4ではまた44.1％に戻ってしまいました。
令和４年度に函南町で行われた競争入札全体のうち、44％が実質的には競争が行われない１者入札であったこと、
近年その傾向が拡大していることは、大きな問題だと思われます。この状況に函南町はどのように対処していくのでしょうか？
| 応札者数 |
件数 |
構成比 |
予定価格 |
契約金額 |
落札率 |
 |
| 1者 |
89 |
44.1% |
481,442,384 |
448,220,636 |
93.1% |
| 2者 |
43 |
21.3% |
908,968,070 |
836,648,250 |
92.0% |
| 3者 |
17 |
8.4% |
150,609,400 |
145,086,500 |
96.3% |
| 4者 |
15 |
7.4% |
115,056,200 |
106,652,000 |
92.7% |
| 5者 |
13 |
6.4% |
103,816,000 |
99,651,600 |
96.0% |
| 6者 |
6 |
3.0% |
35,489,000 |
32,392,000 |
91.3% |
| 7者 |
7 |
3.5% |
211,177,000 |
184,979,000 |
87.6% |
| 8者 |
2 |
1.0% |
7,670,000 |
4,028,000 |
52.5% |
| 9者 |
4 |
2.0% |
50,550,000 |
43,036,000 |
85.1% |
| 10者 |
1 |
0.5% |
6,610,000 |
4,490,000 |
67.9% |
| 11者 |
2 |
1.0% |
9,720,000 |
8,650,000 |
89.0% |
| 12者 |
2 |
1.0% |
19,180,000 |
11,400,000 |
59.4% |
| 13者 |
1 |
0.5% |
7,150,000 |
2,460,000 |
34.4% |
| 総計 |
202 |
100.0% |
2,107,438,054 |
1,927,693,986 |
91.5% |
多数応札者があれば、競争が激しくなり、結果として落札率（予定価格に対する落札価格の率）は下がる。
それは函南町の発注のコストが下がることに繋がります。
下図は、函南町令和４年度の実態を表したグラフで、多数者による競争があるほど、
落札率は下がる姿が現れています。
上掲グラフの点線は近似曲線で、データの推移をおおまかに表しています。
応札者が５者以上になると落札率は90％を切っています。（赤矢印）
落札率が下がることは、低コストで発注できることです。
函南町の入札は、「５者以上参加を、入札実施の基本ライン」とし、
同基本の順守に努力すべきです。
令和４年度に函南町で実施された全入札202件のうち89件が、競争が行われていない１者入札であることは、
函南町の入札制度には疑問があることを示します。
伊豆の国市との比較では、函南町の入札執行に明らかに問題があることが判ります。 |
| 応札者数 |
入札回数 |
 |
| 函南町 |
伊豆の
国市 |
| 1 |
89 |
1 |
| 2 |
43 |
3 |
| 3 |
17 |
5 |
| 4 |
15 |
12 |
| 5 |
13 |
23 |
| 6 |
6 |
40 |
| 7 |
7 |
22 |
| 8 |
2 |
20 |
| 9 |
4 |
16 |
| 10 |
1 |
10 |
| 11 |
2 |
4 |
| 12 |
2 |
8 |
| 13 |
1 |
19 |
| 14 |
0 |
1 |
| 15 |
0 |
7 |
| 16 |
0 |
4 |
| 17 |
0 |
5 |
| 18 |
0 |
1 |
| 19 |
0 |
5 |
| 20 |
0 |
5 |
| 21 |
0 |
0 |
| 22 |
0 |
1 |
| 総計 |
202 |
212 |
グラフをご覧いただくと、函南町は、１・２者入札に偏ってピークがあるが、
伊豆の国市では5～8者入札にピークがあることが判ります。
結果として、伊豆の国市では競争性が高く、「安い買物」ができているが、
函南町では競争性が低く、「高い買物」になっていることが明らかになります。
函南町は、
・多数の応札者を集めるのは手間が掛かり面倒なのでしょうか？
・多数の応札者を集める能力や、業者データベースの蓄積がないのでしょうか？
・町民から集めた税金を有効に使うことよりも、業者擁護が優先政策なのでしょうか？
・個々の入札にうるさいことを言うのは業者で、町民は無関心だからでしょうか？
業者との馴れ合いが発生しているのでしょうか？
この状況に、町行政トップは気付いているのでしょうか？
・ 調査してない、認識がないのもそうですが、気付いていて手を付けないのなら質が悪い。
損害額は非常に大きいのです。
オンブズマン函南町は、同様の指摘は、再々行ってきましたが、町からは反応が無く、
「馬耳東風」、「暖簾に腕押し」、「柳に風」・・・です。
その職責者は誰なのですか？ 監査委員は何をしているのですか？
「あなた方のお陰で、函南町は高い買物をしている」と指摘されるのですよ。
|
上掲グラフには、伊豆の国市・函南町の一般競争入札の競争性の相違が明確に現れています。
・伊豆の国市は、6者～8者入札を中心に前後に分散しており、適切に競争が行われていると言えます。
なお、伊豆の国市の１者入札は僅か1件です。
・函南町は、1者＋2者入札が132件で、全入札の65.4％となり、過半数です。
競争性の相違が、両市町の令和3・４年度の落札率の相違に現れていると考えられます。
|
|
予定価格合計 |
落札価格合計 |
落札率 |
１入札あたり
平均応札者数 |
| Ｒ３年度 |
函南町 |
15億95百万円 |
14億42百万円 |
90.6% |
3.12者 |
| 伊豆の国市 |
19億00百万円 |
17億91百万円 |
87.0% |
7.91者 |
| Ｒ４年度 |
函南町 |
21億07百万円 |
19億27百万円 |
91.4% |
2.76者 |
| 伊豆の国市 |
23億95百万円 |
21億80百万円 |
91.0% |
8.95者 |
|
 伊豆の国市のR4年度落札率は、
R3年度比大幅に悪化していますが、それでも函南町よりは低い。
|
 R4年度函南町の平均応札者数は2.76者に低下。
伊豆の国市では8.95者に増加。
函南町/伊豆の国市の入札の質は、大きく異なります。
|
オンブズマン函南町は、昨年度、一昨年度も、函南町へ同一種類の指摘をしてきました。
しかし、函南町では改善・対策は、考えないようです。
永年の悪弊を払拭するには、強いリーダシップを持つ者が、強引に引っ張らないと結果にはならないのでしょう
し、職員一人ひとりが強い意思を持って立ち上がらないとできないことでしょう。
このような現状に気付いている町職員・管理者は、現実には多いのではないのでしょうか。
気付いていても、改革に立ち上がる町職員・管理者が少ないようです。
跳ね上り者と見做されたくないのでしょうか。
函南町トップが強い認識を持ち、しっかりした取り組みを監視しない限り、結果は出ないと思います。
|
ーご参考ー
「１者入札」が入札として有効か無効であるか、意見は分かれています。
・入札参加者が１者しかないのであれば、その時点で競争性が確保されなくなったので、競争入札にはなら
ないので無効であるという判断があります。
そして、１者入札が判明した時点で、入札を一旦取りやめにして、再度、入札に参加する条件（仕様書
など）を見直し、複数の会社が入札に参加できるようリセットし、もう一度、最初から入札手続きを
やり直すべき、という考え方です。
・もう一方の考えは、「入札を実施するときは、予定価格という、適正価格の基準がある。１者入札だと
しても、予定価格以下の金額でしか落札しませんので予定価格によって経済性は担保されている。
実際に応札した業者が１者であったとしても、入札内容を検討した結果、実際には札を入れなかった業者も
あった筈でこの業者も入札参加者であると言える。
もし再入札することにすればそれに要する費用や時間を考えると実際的ではない」、従って有効とすべ
きだとする考えです。競争が成り立てば、更に落札価格は下がるのですが・・・。
ここで、「１者入札」の無効・有効を争うつもりはありません。
少しでも多くの入札参加者を集め、競わせて、少しでも経済性の高い入札を運営すべきことは、行政としての
当然の努力であり、それが大きく逆方向に進んでしまっていることを指摘しているのです。
下表のとおり函南町の令和４年度入札202回のうち、１者応札が89回（44.1％）もあります。
即ち、令和４年度に函南町で行われた全入札202件のうち約44％は、競争が行われずに落札してしまいました。
２者応札（48回）でも競争としては不十分であると考えれば、令和4年度に函南町で行われた全入札の約58％(過半数)
が適切な競争を確保できていないことになります。
|
|
この異常は、隣接の伊豆の国市の実態と比べると、より明らかになります。
|
|
年間入札回数 |
1者入札回数 |
同左割合 |
入札参加者数の平均 |
| 函南町 |
202回 |
73回 |
44.1% |
2.97者 |
| 伊豆の国市 |
246回 |
1回 |
0.0% |
7.59者 |
函南町では73回ある１者入札回数が、伊豆の国市では僅か１回のみです。
入札参加社数の平均も函南町と伊豆の国市では、全く異なります。
函南町で行われている競争入札は、伊豆の国市で行われているものと比べて、問題があること、
別物であることが判ります。
|
函南町は、競争性を確保した入札を行い、より質の高い経済的な契約締結を目指すべき入札運営が忘れられて、
ルーズな運営になってしまっているのではないでしょうか。
なぜ、函南町はこんなことになってしまったのでしょうか？
長年の積み重ねの結果として、悪弊となってしまっているのでしょう。
この責任者は誰なのでしょうか。管財課でしょうか？ 発注課でしょうか？
入札全体の適正執行を監視し指摘する責任を持つのは、誰なのでしょうか？
ルーズ入札は入札談合や漏洩を招き，入札参加者間の公正かつ自由な競争を通じて受注者や受注価格を
決定しようとする入札システムそのものを否定するものです。函南町の予算の適正な執行を阻害し、
納税者である町民に背く行為であることを、関係者には改めて強く肝に命じて欲しいのです。
仁科町長は、令和4年1月の年頭挨拶で『今年は寅年です 。希望ある未来に向かって何事にも積極的にトライ
する年にしたいと思います。』と述べています。
町長のこの挨拶を空文にしないための実践活動は、行政職の皆さんの責任です。
監査委員、議会・議員の責任でもあります。
「関係する皆さん、夫々の責任をしっかり果たして下さい！」ーー直接携わることができない町民の強い願いです。
|
|
②令和４年度の函南町各課別の入札による発注状況 |
（高契約金額順）
| 担当課 |
予定価格
(税抜き） |
契約金額
（税抜き） |
落札率 |
入札実施
回数 |
| 上下水道 |
685,801,670 |
624,106,156 |
91.0% |
△ |
51 |
| 環境衛生 |
581,303,000 |
525,825,700 |
90.5% |
△ |
17 |
| 建設 |
265,741,000 |
245,456,000 |
92.4% |
△ |
32 |
| 管財 |
250,275,669 |
243,730,700 |
97.4% |
× |
15 |
| 総務 |
91,899,795 |
72,380,000 |
78.8% |
〇 |
23 |
| 学校教育 |
68,686,990 |
61,432,650 |
89.4% |
〇 |
17 |
| 生涯学習 |
42,797,805 |
40,443,230 |
94.5% |
△ |
14 |
| 子育て支援 |
41,512,210 |
40,055,300 |
96.5% |
× |
6 |
| 産業振興 |
39,332,000 |
37,520,000 |
95.4% |
× |
12 |
| 企画財政 |
11,264,320 |
10,689,500 |
94.9% |
△ |
4 |
| 都市計画 |
9,720,000 |
9,240,000 |
95.1% |
× |
3 |
| 福祉 |
6,940,470 |
6,001,250 |
86.5% |
〇 |
2 |
| 健康づくり |
6,039,000 |
5,735,000 |
95.0% |
× |
2 |
| 住民 |
2,965,725 |
2,392,650 |
80.7% |
〇 |
2 |
| 税務 |
3,158,400 |
2,236,300 |
70.8% |
〇 |
2 |
| 総計 |
2,107,438,054 |
1,927,244,436 |
91.4% |
△ |
202 |
入札制度の監視・牽引・纏め役である管財課の落札率が97.4％で、他課と比べて最も高いのは
どうしたことでしょうか？
|
繰り返しますが、落札率90％以上は「談合が行われている可能性がある」、落札率95％以上は「談合が行われている
可能性が極めて高い」です。 そして、令和4年度の談合の可能性が薄いホワイト（〇）は、15課のうち5つの課しかありませんでした。
各課は、自課の落札率を認識して下さい。そして、それを下げる、あるいは落札率90％を切るための努力をして下さい。
入札を、単に担当課である「管財課」に任せっきりではなく、改善を管財課と話し合って下さい。
|
③令和４年度 合計契約金額のトップ２０社（契約金額が多い順）
令和4年度中に各企業が受注した案件の合計予定価格と合計契約金額に注目し、
合計契約金額が大きい順に20社を並べた表です。
1位の邦英商興は令和3年度の契約金額39.9百万円から一桁多い金額となりました。
３位の平井工業㈱は、令和3年度の契約金額32.2百万円だった企業ですが、
令和4年度には大躍進（約4.7倍）しました。
４位の加和太建設は、令和3年度の契約金額は109.7百万円でしたので、8.9百万円減少となります。
☆建設工事関連企業の落札率が、総じて高い傾向にあります。どうしてでしょうか？ |
| 順位 |
業者名 |
予定価格(税抜き） |
契約金額（税抜き） |
落札率 |
受注
回数 |
| 1 |
邦英商興㈱ （ごみ焼却場運転管理） |
442,260,000 |
398,181,000 |
90.0% |
1 |
| 2 |
㈱エム・アイ・総合美装（役場庁舎総合管理） |
198,800,000 |
193,500,000 |
97.3% |
1 |
| 3 |
平井工業㈱ |
156,855,000 |
151,010,000 |
96.3% |
7 |
| 4 |
加和太建設㈱ |
111,877,000 |
103,010,000 |
92.1% |
2 |
| 5 |
㈱キムラ （ごみ焼却場機器） |
81,237,200 |
77,000,000 |
94.8% |
2４ |
| 6 |
㈲仁科組 |
76,950,000 |
76,790,000 |
99.8% |
2 |
| 7 |
㈲エム・テック（送水ポンプ） |
60,400,800 |
58,500,000 |
96.9% |
10 |
| 8 |
菅沼建設㈱ |
62,850,000 |
57,686,000 |
91.8% |
2 |
| 9 |
㈲竹之内建設 |
50,267,000 |
48,200,000 |
95.9% |
3 |
| 10 |
㈱渡辺工務店 |
43,940,000 |
42,600,000 |
97.0% |
2 |
| 11 |
㈱しょうじ建設 |
40,560,000 |
39,950,000 |
98.5% |
3 |
| 12 |
㈱水口建設 |
40,014,000 |
38,250,000 |
95.6% |
4 |
| 13 |
㈲函南建設 |
38,210,000 |
37,400,000 |
97.9% |
2 |
| 14 |
伊豆箱根バス㈱ |
50,081,000 |
32,584,000 |
65.1% |
3 |
| 15 |
㈲芹澤建設 |
28,490,000 |
28,220,000 |
99.1% |
1 |
| 16 |
㈱テクノプロ （電算支援） |
25,725,000 |
25,680,000 |
99.8% |
2 |
| 17 |
㈱畠山ポンプ製作所 |
25,682,400 |
25,480,000 |
99.2% |
2 |
| 18 |
㈱笹原工業 |
27,180,000 |
23,400,000 |
86.1% |
1 |
| 19 |
㈱長沢電機 |
22,795,400 |
20,980,000 |
92.0% |
3 |
| 20 |
㈲順建設 |
19,880,000 |
19,700,000 |
99.1% |
2 |
全国市民オンブズマン連絡会議は、
・落札率が90％を超える場合は「談合が行われている可能性があり」、
・落札率が95％を超える場合は「談合が行われている可能性が極めて高い」と定義しています。
ご覧のように、落札率90％を超える企業がズラッと軒並みです。
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④下表は函南町と伊豆の国市の令和４年度入札結果を比べたものです。
（単価契約や賃貸借契約の入札は除外した） |
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函南町 |
伊豆の国市 |
| 入札件数 |
202件 |
246件 |
| 予定価格合計 A |
1,595.0百万円 |
1,900.5百万円 |
| 落札価格合計 B |
1,442.9百万円 |
1,791.2百万円 |
| 平均落札率（B÷A×100） |
90.5% |
94.3% |
１入札あたりの
平均応札者数 |
3.11者 |
7.91者 |
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＜1入札あたりの平均応札者数について＞
伊豆の国市は、応札者数が多く（平均7.91者）、適切な競争関係が成立していると考えられます。
一方函南町の１入札あたりの平均入札者数は、平均3.11者でしかありません。
函南町は1者入札が202回の入札のうち89回あり、1者入札の割合は全入札回数の44.1％であったことを
前述しました。函南町の入札の44.1％は、競争関係が成立していないのです。
伊豆の国市の平均応札者数7.91は立派な入札執行だと思います。管財課あるいは発注部署は、業務毎の
応札可能業者をしっかり調査・把握し、応札に誘導する努力を常に行っているのであろうことが推定されます。
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全国の地方公共団体では、予定価格の98％から100％で落札する入札が蔓延し始めており、ほとんどの入札が
談合であるとの疑いが極めて濃いにも関わらず、発注者（政府、地方自治体）は、
これだけのことでは談合と断定できないあるいは業者のやっていることで発注者には判らないなどと言って、
改善に手を付けずに毎年同じことを繰り返しています。
確かな証拠として挙げることは難しいかもしれませんが、気を付けていれば必ず臭いや感触がある筈です。
落札率だけでは断定できないとしても、怪しいことは否定できない筈なのですが、手を付けないのはその方が
面倒がなく、業者との関係も円満に仕事を回していくには都合がいいからなのでしょう。
発注担当者としては、コスト（落札率）を下げても特に評価されることはない。
それより、業者との馴れ合い関係を保つ方が仕事がやり易いと、考えていることはないでしょうか。
住民の税金を預かり運用している責任感・コスト意識・緊張感が希薄になっていることはないでしょうか。
我が国で行われている入札の95％が談合による入札であり、談合による発注者の損害は落札額の20％で
あると推定されています。 函南町が一人例外である筈はありません。
入札業者にとっては談合すれば数倍の利益が上がるのですから、入札制度が談合しやすいものであり、
発覚しても大きなペナルティーがない現状では、談合する可能性が高いことは当然なのかもしれません。
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