令和２年度の函南町の入札実態を、いろんな視点から見てみましょう
ご注意：当Homepageで扱っている数字は、函南町と伊豆の国市のHomepageに公開された入札結果情報を整理して得たものです。
（但し、入札不調、単価契約、月間賃貸契約の入札分は除外しました。）
両市町のデータを当Homepageに取り込んだ際に、入力ミス等の人為的な誤りが発生している可能性は少ないとは思いますが、
絶対ないと断言はできません。当Homepage内容を公式なデータとして扱うときは、必ず両市町のHomepageに戻って自ら確認
して下さい。
2021年5月26日17時10分のニュースで、NHKは次のとおり報じました。
『会計検査院は、行政のデジタル化に向け各省庁が平成30年度に民間企業などと結んだ「情報システム」の契約状況について、国会の要請を受けて調べました。
その結果、423件で「競争入札」が行われていましたが、このうち入札に1業者しか参加しなかった「1者応札」が
73.9％を占めていたことが分かりました。
予定価格に対する平均の落札率は96％と高止まりしていて、複数の業者が入札に参加したケースより13.5ポイントも高くなっていました。
価格競争が働きにくく契約金額が割高になった形で、特にシステムの「改修」に関する契約は、ほとんどが1者応札でした。
会計検査院は、システムの受注先が特定の企業に固定化し新規参入しにくい傾向があるとして、「各省庁は多くの業者を入札に参加させ、競争性を確保するための工夫が必要だ」とする報告書を、国会に提出しました。
内閣官房のIT総合戦略室は「各省庁が発注の際に明確な要件を提示するなど、多くの業者が参入しやすくなるよう改善に努めていきたい」としています。』
特にシステムの改修は、最初にシステム作成を受託してその内容を把握している企業が、引き続き「改修」を行うやり方が合理的である一面がありますので、他の企業が応札を避ける場合が多く、このような結果になったのでしょう。
函南町では、システムの改修入札のみならず入札全般において、１者入札が大幅増加しているのです。
①「１者入札」の割合が益々増加しています。
|
令和２年度は、下表のとおり、函南町で行われた全入札221件のうち「１者入札」が99件（全入札の44.8％）も
発生しました。
「１者入札」とは入札に参加社が１者のみで、入札（開札）会場内に競争相手が存在しない状態を言います。
即ち、競争入札と言いながらも、1者しか入札に参加せず競争が成り立っていない入札です。
その件数が44.8％も混じっていたのです。即ち、函南町の入札の約45％は無競争入札であるのです。
「２者入札でも十分な競争とは言えない」と定義すれば、函南町の競争入札のうち69.7％（約70％）は、十分な
競争が行われていないのです。
競争が無ければ、あるいは少なければ、落札率が高くなるのは当然の成り行きです。
函南町では、この傾向がますます増加しています。
町民の納めた税金が無駄遣いされているのですが、この責任は誰が取るのでしょうか？ |
多数社による入札を実施し、しっかり競争させて落札価格を低く抑えようという意識は、
函南町では年々薄くなっているようです。
過去６年間のこの経過を調べた結果、この傾向は年々悪くなっていることが判ります。
１者入札は、H27には0％でしたが、R2には44.8％にまで増加しています。
参加
社数 |
入札回数 |
同左構成比 |
| H27 |
H28 |
H29 |
H30 |
H31
(R1) |
R２ |
H27 |
H28 |
H29 |
H30 |
H31
（R1) |
R２ |
| 1者入札 |
|
4回 |
59回 |
75回 |
85回 |
99回 |
0.0% |
2.1% |
26.6% |
33.8% |
33.2% |
44.8% |
| 2者入札 |
66回 |
66回 |
68回 |
64回 |
70回 |
55回 |
42.6% |
34.6% |
30.6% |
28.8% |
27.3% |
24.9% |
| 3者入札 |
31回 |
54回 |
32回 |
30回 |
38回 |
30回 |
20.0% |
28.3% |
14.4% |
13.5% |
14.8% |
13.6% |
| 4者入札 |
19回 |
16回 |
20回 |
18回 |
13回 |
10回 |
12.3% |
8.4% |
9.0% |
8.1% |
5.1% |
4.5% |
| 5者入札 |
12回 |
17回 |
12回 |
9回 |
9回 |
6回 |
7.7% |
8.9% |
5.4% |
4.1% |
3.5% |
2.7% |
| 6者入札 |
13回 |
16回 |
10回 |
7回 |
6回 |
4回 |
8.4% |
8.4% |
4.5% |
3.2% |
2.3% |
1.8% |
7者以上
入札 |
12回 |
15回 |
20回 |
14回 |
20回 |
17回 |
7.7% |
7.9% |
9.0% |
6.3% |
7.8% |
7.7% |
| 総計 |
153回 |
188回 |
221回 |
217回 |
241回 |
221回 |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
100.0% |
年度毎に競争入札参加者の数が減じており、令和2年度の函南町で行われた
約70％の入札が、競争性の無い或いは低い入札です。
結果として、函南町の調達は「高い買い物」の方向へ走っています。
こんなことを町の政策として進める筈はなく、単なる怠慢や無知・無策・無管理・無関心が
招いているのだろうと思います。
・多数の応札社を集めるのは手間が掛かり面倒なのでしょうか？
・多数の応札社を集める能力がないのでしょうか？
・町民から集めた税金を町民へ反映するよりも、業者擁護が優先政策なのでしょうか？
・個々の入札にうるさいことを言うのは業者で、町民は無音だからでしょうか？
この状況に、町行政トップは気付いているのでしょうか？
・ 気付いていないのもそうですが、気付いていて放置しているのはタチが悪い。
内部から行政組織・函南町に大きな害をもたらします。 |
この状況を伊豆の国市と比較すると、明らかな相違が見えます。
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 |
| 上掲の函南町と伊豆の国市のグラフの軌跡を目で追って下さい。 |
上掲グラフには、両市町の一般競争入札の競争性の相違が明確に現れています。
・伊豆の国市は、8社入札を中心に前後に分散しており、適切に競争が行われていると言えます。
なお、伊豆の国市の１者入札は１件のみです。
・函南町は、1者～3者入札の割合が83.3％となり、4者以上で競うことは少ない。
そして競争入札と言いながらも競争が全く成立しない1者入札が44.8％もあります。
競争性の相違が、両市町の落札率の相違に現れていると考えられます。
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予定価格合計 |
落札価格合計 |
落札率 |
１入札あたり平均参加者数 |
| 函南町 |
17億98百万円 |
16億28百万円 |
90.6％ |
2.63者 |
伊豆の国市
|
31億10百万円 |
27億05百万円 |
87.0％ |
8.25者 |
|
函南町の入札を改善し、落札率を伊豆の国市並の落札率87.0％レベルに抑えられれば、64百万円が
節減できるのです。
オンブズマン函南町は、昨年度、一昨年度も、函南町へ同一種類の指摘をしてきました。
しかし、函南町では経費を節減して行政活動に活かそうとする改善・対策は、考えないようです。
永年の悪弊を払拭するには、強いリーダシップを持つ者が、強引に引っ張らないと結果にはならないのでしょう
し、職員一人ひとりが強い意思を持って立ち上がらないとできないことでしょう。
このような現状に気付いている町職員・管理者は、現実には多いのではないのでしょうか。
気付いていても、改革に立ち上がる町職員・管理者が少ないようです。
函南町行政全体が、組織として取り組まない限り、結果は出ないと思います。
前述の、沼津市の事例を思い出して下さい。
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「１者入札」が入札として有効か無効であるか、意見は分かれます。
・入札参加者が１者しかないのであれば、その時点で競争性が確保されなくなったので、競争入札にはなら
ないので無効であるという判断があります。
そして、１者入札が判明した時点で、入札を一旦取りやめにして、再度、入札に参加する条件（仕様書
など）を見直し、複数の会社が入札に参加できるようリセットし、もう一度、最初から入札手続きを
やり直すべき、という考え方です。
・もう一方の考えは、「入札を実施するときは、予定価格という、適正価格の基準がある。１者入札だと
しても、予定価格以下の金額でしか落札しませんので予定価格によって経済性は担保されている。
もし再入札することにすればそれに要する費用や時間を考えると実際的ではない」、従って有効とすべ
きだとする考えです。競争が成り立てば、更に落札価格は下がるのですが。
ここで、「１者入札」の無効・有効を争うつもりはありません。
少しでも多くの入札参加者を集め、競わせて、少しでも経済性の高い入札を運営すべきことは、行政としての
当然の努力であり、それが大きく逆方向に進んでしまっていることを指摘しているのです。
下表のとおり函南町の令和２年度入札のうち、１者応札が全体221回のうち99回（44.8％）もあります。
即ち、令和２年度に函南町で行われた全入札221件のうち約45％は、競争が成り立っていない入札であったと
指摘されます。
２者応札（55回）でも競争としては不十分であると考えれば、令和２年度に函南町で行われた全入札の約70％
が適切な競争を確保できていないことになります。
|
R2年度/応札者数毎の落札率
| 応札者数 |
合計
回数 |
合計
予定価格（円） |
合計
契約金額（円） |
落札率 |
評価 |
| 1者 |
99 |
465,519,631 |
431,346,268 |
92.7% |
|
| 2者 |
55 |
533,097,733 |
493,179,750 |
92.5% |
|
| 3者 |
30 |
405,735,700 |
372,394,400 |
91.8% |
|
| 4者 |
10 |
100,797,200 |
94,260,000 |
93.5% |
|
| 5者 |
6 |
120,007,000 |
111,800,000 |
93.2% |
|
| 6者 |
4 |
61,559,000 |
59,640,000 |
96.9% |
|
| 7者 |
3 |
9,020,000 |
7,109,000 |
78.8% |
○ |
| 8者 |
2 |
14,110,000 |
9,000,000 |
63.8% |
○ |
| 9者 |
1 |
2,228,000 |
2,180,000 |
97.8% |
|
| 10～19者 |
11 |
86,218,000 |
48,050,000 |
55.7% |
◎ |
| 総計 |
221 |
1,798,292,264 |
1,628,959,418 |
90.6% |
|
|
|
|
|
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|
応札者数が多くなると、落札率が低くなる傾向が見えるでしょうか？
|
この異常は、隣接の伊豆の国市の実態と比べると、より明らかになります。
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|
年間入札回数 |
1者入札回数 |
同左割合 |
入札参加者数の平均 |
| 函南町 |
221回 |
99回 |
44.8% |
2.97者 |
| 伊豆の国市 |
246回 |
1回 |
0.0% |
7.59者 |
函南町では99回ある１者入札回数が、伊豆の国市では１回のみです。
入札参加社の平均も函南町と伊豆の国市では、全く異なります。
函南町で行われている競争入札は、伊豆の国市で行われているものと比べて、異質であることが判ります。
|
函南町は、競争性を確保した入札を行い、より質の高い経済的な契約締結を目指すべき入札運営が忘れられて、
ルーズな運営になってしまっているのではないでしょうか。
なぜ、函南町はこんなことになってしまったのでしょうか？
長年の積み重ねの結果として、悪弊となってしまっているのでしょう。
この責任者は誰なのでしょうか。管財課でしょうか？ 発注課でしょうか？
入札全体の適正執行を監視し指摘する責任を持つのは、誰なのでしょうか？
ルーズ入札は入札談合や漏洩を招き，入札参加者間の公正かつ自由な競争を通じて受注者や受注価格を
決定しようとする入札システムそのものを否定するものです。函南町の予算の適正な執行を阻害し、
納税者である町民に背く行為であることを、関係者には改めて強く肝に命じて欲しいのです。
仁科町長は、令和3年1月の年頭挨拶で『財政の健全性確保の観点から行財政改革に取り組むとともに、更なる
創意と工夫を凝らして、限られた財源の重点的かつ有効的な活用に努めてまいります。』と述べています。
町長のこの決意を、空文にしてはなりません。空文にしない実践活動は、行政職の皆さんの責任です。
監査委員にも責任があるかな？ また、行政の監視は、議会・議員の責任でもあります。
「関係する皆さん、夫々の責任をしっかり果たして下さい！」ーー直接携わることができない町民の強い願いです。
|
|
②令和２年度の函南町各課別の入札による発注状況 |
（高落札契約金額順）
| 担当課 |
実施
入札回数 |
合計
予定価格 |
合計
契約金額 |
落札率 |
| 上下水道 |
50 |
598,293,173 |
535,924,790 |
89.6% |
| 環境衛生 |
28 |
322,892,960 |
299,497,760 |
92.8% |
| 建設 |
35 |
254,434,700 |
237,998,000 |
93.5% |
| 学校教育 |
30 |
253,263,456 |
215,218,190 |
85.0% |
| 総務 |
22 |
130,773,880 |
120,781,020 |
92.4% |
| 産業振興 |
14 |
71,866,900 |
67,700,000 |
94.2% |
| 生涯学習 |
17 |
61,441,001 |
52,866,430 |
86.0% |
| 管財 |
12 |
50,519,233 |
46,973,400 |
93.0% |
| 健康づくり |
4 |
34,247,728 |
34,122,728 |
99.6% |
| 企画財政 |
3 |
8,135,633 |
6,645,000 |
81.7% |
| 福祉 |
2 |
6,128,400 |
5,638,200 |
92.0% |
| 子育て支援 |
2 |
2,955,000 |
2,820,000 |
95.4% |
| 住民 |
1 |
2,389,200 |
1,906,900 |
79.8% |
| 税務 |
1 |
951,000 |
867,000 |
91.2% |
| 総計 |
221 |
1,798,292,264 |
1,628,959,418 |
90.6% |
|
|
|
|
|
繰り返しますが、落札率90％以上は「談合が行われている可能性がある」、落札率95％以上は「談合が行われている
可能性が極めて高い」です。 そして、令和２年度のホワイトは、14課のうち５つの課しかありませんでした。
各課は、自課の落札率を認識して下さい。そして、それを下げる、あるいは90％を切るための努力をして下さい。
入札を、単に担当課である「管財課」に任せっきりではなく、管財課と話し合って下さい。
|
| ③令和２年度 落札額1000万円以上の入札案件 |
下表は函南町で令和２年度に行われた1000万円以上の落札全案件（43件）を、高額順に示していますが、
43件のうち24件が、95％以上の落札率（談合が行われている可能性が極めて高いとされる）を示し、
43件のうち13件が、90.0～94.9%（談合が行われている可能性がある）を示し、
43件のうち 6件が、90％未満（談合が行われている可能性はない）を示しています。
令和２年度の高額落札案件43件のうち、談合の可能性がないと評価されるのは僅か6件なのです。
|
下表を御覧ください。ほとんど全てが談合が疑われる赤・桃色枠です。
公正に行われた入札結果も混じってはいるでしょうが、
大多数は“談合が疑われる”の赤色、桃色評価です。赤一色で目が痛い。
信じられないような驚くべき函南町の実態を、数字は示しています！ |
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（ 高契約金額順）
| 担当課 |
件 名 |
応札
者数 |
落札業者 |
予定価格 |
契約金額 |
落札率 |
| 学校教育 |
函南町小中学校タブレット端末等購入 |
3 |
フューチャーイン |
172,337,400 |
145,000,000 |
84.1% |
| 総務 |
同時通報無線デジタル化整備工事 |
2 |
三信電気 |
59,509,000 |
56,500,000 |
94.9% |
| 上下水道 |
大竹八ツ溝汚水幹線下水道管路耐震化工事 |
5 |
富士ロードサービス |
60,490,000 |
54,560,000 |
90.2% |
| 上下水道 |
宝蔵台地区配水管布設替に伴う舗装復旧外工事 |
6 |
仁科組 |
54,310,000 |
54,200,000 |
99.8% |
| 上下水道 |
汚水4395～4408-2枝線工事 |
4 |
渡辺工務店 |
45,856,000 |
44,500,000 |
97.0% |
| 上下水道 |
汚水6010～6018枝線工事 |
3 |
しょうじ建設 |
39,859,000 |
39,700,000 |
99.6% |
| 建設 |
町道1-6号線道路改良工事 |
5 |
渡辺工務店 |
39,840,000 |
39,000,000 |
97.9% |
| 環境衛生 |
函南町ごみ焼却場1・2号炉灰バスコンベア更新他補修工事 |
2 |
キムラ |
39,495,000 |
38,700,000 |
98.0% |
| 建設 |
町道1-8号線道路改良工事 |
3 |
渡辺工務店 |
35,530,000 |
35,300,000 |
99.4% |
| 上下水道 |
町道2-10号線配水管布設替工事 |
3 |
仁科組 |
28,160,000 |
28,000,000 |
99.4% |
| 健康づくり |
湯～トピアかんなみ施設設備点検保守業務委託 |
1 |
Fun Space |
27,272,728 |
27,272,728 |
100.0% |
| 上下水道 |
第2浄水場非常用発電機外更新工事 |
1 |
平井工業 |
27,130,000 |
26,500,000 |
97.7% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(不燃、その他)業務委託 |
2 |
丸萬産業 |
26,915,000 |
24,400,000 |
90.7% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(可燃、D地区)業務委託 |
2 |
仲川商事 |
24,550,000 |
23,500,000 |
95.7% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(可燃、B地区)業務委託 |
3 |
村上商事 |
23,270,000 |
23,040,000 |
99.0% |
| 上下水道 |
町道畑毛22,23号線配水管布設替工事 |
1 |
岡田設備工業 |
22,120,000 |
20,900,000 |
94.5% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(可燃、C地区)業務委託 |
2 |
日本トリートメント産業 |
21,989,000 |
19,836,000 |
90.2% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(資源、ペット・トレイ)業務委託 |
2 |
丸萬産業 |
20,277,000 |
18,400,000 |
90.7% |
| 上下水道 |
汚水2311～2315-1枝線工事 |
2 |
鈴紘建設 |
20,040,000 |
19,800,000 |
98.8% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(資源、びん)業務委託 |
2 |
丸萬産業 |
19,642,000 |
18,000,000 |
91.6% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(可燃、A地区)業務委託 |
2 |
仲川商事 |
18,895,000 |
17,500,000 |
92.6% |
| 上下水道 |
汚水4340・4341・4343枝線工事 |
2 |
水口建設 |
17,225,000 |
17,150,000 |
99.6% |
| 上下水道 |
加圧給水車購入 |
1 |
三菱ふそうトラック・バス |
17,130,000 |
14,564,780 |
85.0% |
| 学校教育 |
西小学校トイレ改修工事 |
2 |
杉本ホームサービス |
16,817,000 |
16,500,000 |
98.1% |
| 上下水道 |
汚水2308-2枝線マンホールポンプ設置工事 |
1 |
エム・テック |
16,390,000 |
15,450,000 |
94.3% |
| 上下水道 |
汚水6021-1・6021-2枝線工事 |
3 |
水口建設 |
16,128,000 |
15,880,000 |
98.5% |
| 建設 |
令和元年災 査定第110号 町道桑原(21)74号線道路災害復旧工事 |
3 |
しょうじ建設 |
15,989,000 |
15,950,000 |
99.8% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(資源、缶)業務委託 |
2 |
丸萬産業 |
15,936,000 |
14,500,000 |
91.0% |
| 上下水道 |
フジタウン第1ポンプ場送水ポンプ外改修工事 |
1 |
エム・テック |
15,870,000 |
15,000,000 |
94.5% |
| 上下水道 |
函南町上水道窓口・受付等業務委託 |
2 |
シーデーシー情報システム |
15,077,000 |
14,616,000 |
96.9% |
| 産業振興 |
新田揚水機場揚水ポンプ更新工事 |
1 |
エム・テック |
15,040,000 |
14,600,000 |
97.1% |
| 上下水道 |
東部第2ポンプ場送水ポンプ更新工事 |
1 |
エム・テック |
14,540,000 |
14,200,000 |
97.7% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(資源、古紙)業務委託 |
2 |
丸萬産業 |
14,506,000 |
13,200,000 |
91.0% |
| 学校教育 |
函南中学校生徒運送業務委託 |
2 |
伊豆箱根バス |
14,447,500 |
12,000,000 |
83.1% |
| 環境衛生 |
こだま苑機器整備工事 |
1 |
エム・テック |
14,120,000 |
13,800,000 |
97.7% |
| 上下水道 |
町道1-2号線配水管布設替工事 |
4 |
笹原工業 |
13,650,000 |
11,000,000 |
80.6% |
| 総務 |
避難所用ワンタッチパーテーション購入 |
2 |
伊豆防災機器 |
13,500,000 |
13,000,000 |
96.3% |
| 建設 |
新山橋耐震補強工事 |
1 |
大塚土木 |
13,420,000 |
12,000,000 |
89.4% |
| 建設 |
町道1-8号線擁壁設置工事その2 |
2 |
しょうじ建設 |
13,284,000 |
13,200,000 |
99.4% |
| 建設 |
令和元年災 査定第112号 町道桑原(21)42号線道路災害復旧工事 |
4 |
鈴紘建設 |
12,961,000 |
12,800,000 |
98.8% |
| 上下水道 |
汚水4370～4374枝線工事 |
2 |
函南建設 |
12,810,000 |
11,500,000 |
89.8% |
| 生涯学習 |
生涯学習施設空気清浄機購入 |
1 |
インク |
11,092,000 |
10,500,000 |
94.7% |
| 環境衛生 |
令和2年度下期～令和5年度上期家庭系一般廃棄物収集運搬(可燃、E地区)業務委託 |
2 |
仲川商事 |
10,574,000 |
10,325,000 |
97.6% |
| 落札額1000万円以上の合計 |
1,147,993,628 |
1,076,344,508 |
93.8% |
★函南町Homepageで公開されている「令和２年度入札結果について」から抜粋し整理した
|
④令和２年度 契約金額合計の落札率が95％を超えた企業のリスト（契約金額が多い順）
令和2年度中に各企業が受注した案件の合計予定価格と合計契約金額に注目し、落札率が95％を超えた企業を、
契約金額が大きい順に並べた表です。
|
| 受注社名 |
受注
回数 |
合計 / 予定価格 |
合計 / 契約金額 |
落札率 |
| 渡辺工務店 |
4 |
124,237,000 |
121,750,000 |
98.0% |
| エム・テック |
10 |
99,029,000 |
94,320,000 |
95.2% |
| 仁科組 |
3 |
84,215,000 |
83,910,000 |
99.6% |
| しょうじ建設 |
3 |
69,132,000 |
68,850,000 |
99.6% |
| 水口建設 |
7 |
58,466,000 |
57,880,000 |
99.0% |
| 仲川商事 |
3 |
54,019,000 |
51,325,000 |
95.0% |
| キムラ |
2 |
42,212,000 |
41,280,000 |
97.8% |
| 鈴紘建設 |
4 |
36,432,000 |
35,990,000 |
98.8% |
| Fun Space |
1 |
27,272,728 |
27,272,728 |
100.0% |
| 村上商事 |
1 |
23,270,000 |
23,040,000 |
99.0% |
| 順建設 |
4 |
19,997,000 |
19,710,000 |
98.6% |
| 伊豆防災機器 |
2 |
19,332,000 |
18,616,000 |
96.3% |
| 杉本ホームサービス |
1 |
16,817,000 |
16,500,000 |
98.1% |
| 竹之内建設 |
5 |
15,156,000 |
14,790,000 |
97.6% |
| シーデーシー情報システム |
1 |
15,077,000 |
14,616,000 |
96.9% |
| インク |
4 |
14,905,523 |
14,181,500 |
95.1% |
| 平和防災産業 |
5 |
14,242,400 |
13,565,220 |
95.2% |
| 市川建設 |
3 |
11,500,000 |
11,400,000 |
99.1% |
| 日進 |
5 |
11,188,600 |
10,810,000 |
96.6% |
| 小山内組 |
2 |
9,920,000 |
9,520,000 |
96.0% |
| 芹澤建設 |
2 |
9,260,000 |
9,170,000 |
99.0% |
| 明電エンジニアリング |
1 |
9,217,000 |
9,100,000 |
98.7% |
| 岩城造園 |
2 |
8,175,600 |
8,030,000 |
98.2% |
| 小田切建創 |
3 |
7,060,000 |
6,795,000 |
96.2% |
| デンマル |
3 |
6,790,901 |
6,498,000 |
95.7% |
| 畠山ポンプ製作所 |
2 |
6,428,000 |
6,308,000 |
98.1% |
| リサーチアンドソリューション |
1 |
5,332,700 |
5,298,000 |
99.3% |
| TOKAIケーブルネットワーク |
1 |
5,130,600 |
5,090,000 |
99.2% |
| 中西製作所 |
2 |
4,804,730 |
4,587,200 |
95.5% |
| 山梨一正建築設計事務所 |
1 |
4,565,200 |
4,420,000 |
96.8% |
| ワールドエンジニアリング |
1 |
3,907,000 |
3,850,000 |
98.5% |
| カツマタ |
2 |
3,070,960 |
3,070,960 |
100.0% |
| 富士通エフサス |
1 |
2,500,000 |
2,400,000 |
96.0% |
| 国際航業 |
1 |
2,240,000 |
2,200,000 |
98.2% |
| 昭和設計 |
1 |
2,228,000 |
2,180,000 |
97.8% |
| 東和設計 |
2 |
2,178,000 |
2,100,000 |
96.4% |
| リズム時計工業 |
1 |
2,075,000 |
2,000,000 |
96.4% |
| セイコー電気工業 |
1 |
1,850,000 |
1,850,000 |
100.0% |
| サーベイリサーチセンター |
1 |
1,650,000 |
1,650,000 |
100.0% |
| 沼津教材社 |
1 |
1,235,100 |
1,230,000 |
99.6% |
| 小川ポンプ工業 |
1 |
1,218,000 |
1,200,000 |
98.5% |
| 三島美装 |
1 |
1,062,600 |
1,050,000 |
98.8% |
| 三水 |
1 |
979,000 |
950,000 |
97.0% |
| タカギ防災設備 |
1 |
957,000 |
930,000 |
97.2% |
| 清水総業 |
1 |
874,000 |
874,000 |
100.0% |
| 東海エレベータ |
1 |
609,600 |
603,000 |
98.9% |
| トヨタレンタリース静岡 |
1 |
59,400 |
57,600 |
97.0% |
注：落札率が95％を超えたことをもって、直ちに談合や漏洩が行われた証拠であるとするものではありませんが、
全国市民オンブズマン連絡会議は「95％超は談合が行われている可能性が極めて高い」と定義しています。
|
⑤下表は函南町と伊豆の国市の令和２年度入札結果を比べたものです。
（単価契約や賃貸借契約の入札は除外した） |
|
函南町 |
伊豆の国市 |
| 入札件数 |
221件 |
246件 |
| 予定価格合計 A |
1,798,292,264円 |
3,110,505,568円 |
| 落札価格合計 B |
1,628,959,418円 |
2,705,838,783円 |
| 平均落札率（B÷A×100） |
90.6% |
87.0% |
１入札あたりの
平均応札者数 |
2.63者 |
8.25者 |
|
＜1入札あたりの平均応札者数について＞
伊豆の国市は、応札者数が多く（平均8.25者）、適切な競争関係が成立していると考えられます。
一方函南町の１入札あたりの平均入札者数は、平均2.63者でしかありません。
函南町は1者入札が221回の入札のうち99回あり、1者入札の割合は全入札回数の44.8％であったことを
前述しました。函南町の入札は、適切な競争関係が成立していないと考えられます。
伊豆の国市の管財課あるいは発注部署は、業務毎の応札可能業者をしっかり調査し把握し、応札に
誘導する努力を常に行っているのであろうことが推定されます。
＜平均落札率について＞
伊豆の国市の平均落札率87.0％は、良いに分類されます。
1入札あたりの応札者数が多く十分な競争が行われているだろうことに加えて、
談合を防ぐ目配りや対策が行われている結果であろうと思われます。
一方、函南町の平均落札率90.6％は、悪いに分類されます。
談合・漏洩が行われている可能性が高いと評価されます。
函南町の行政はこんなものなのか～、悔しさ、憤りと共に、一向に改善されない溜息さえもが湧き出ます。
もし函南町の平均落札率が伊豆の国市並の87.0％であったのなら、落札価格合計は1,564百万円と計算され
64百万円節減されることになります。その分だけ町民が納めた税金が、伊豆の国市に比べて無駄に使われて
いると言えます。
R1年度は第1浄水場更新工事834百万円や小中学校の空調設備工事等大型の物件が多かったために、
落札額が大きく膨らんだものです。R2年度の落札率は偶々90.6％に落ち着きましたが、他の年度は
92％～95％が実績です。
|
全国の地方公共団体では、予定価格の98％から100％で落札する入札が蔓延し始めており、ほとんどの入札が
談合であるとの疑いが極めて濃いにも関わらず、発注者（政府、地方自治体）は、
これだけのことでは談合と断定できないあるいは業者のやっていることで発注者には判らないなどと言って、
改善に手を付けずに毎年同じことを繰り返しています。
確かな証拠として挙げることは難しいかもしれませんが、気を付けていれば必ず臭いや感触がある筈です。
落札率だけでは断定できないとしても、怪しいことは否定できない筈なのですが、手を付けないのはその方が
面倒がなく、業者との関係も円満に仕事を回していくには都合がいいからなのでしょう。
発注担当者としては、コスト（落札率）を下げても特に評価されることはない。
それより、業者との馴れ合い関係を保つ方が仕事がやり易いと、考えていることはないでしょうか。
住民の税金を預かり運用している責任感・コスト意識・緊張感が希薄になっていることはないでしょうか。
我が国で行われている入札の95％が談合による入札であり、談合による発注者の損害は落札額の20％で
あると推定されています。 函南町が一人例外である筈はありません。
入札業者にとっては談合すれば数倍の利益が上がるのですから、入札制度が談合しやすいものであり、
発覚しても大きなペナルティーがない現状では、談合する可能性が高いことは当然なのかもしれません。
|
